(昔のどこかにフッ飛んでしまったブログから転載です。オリジナルは2013-09-15に書かれてありました)
久々ですな、「フライ パターン」に新しいフライをアップするのは、、一年ぶり。
実はこのフライパターンのセクションはこのブログでの隠れ人気セクションでもあります。
オレも驚いておるのですが、
ファットくんや働きアリのトピックに至っては閲覧数が9,000を超えている、、
好き者が多い、、ということで 笑。
はい前振りはおしまいで、、
今2013シーズン、オレ的に一番のアタリフライは??
この「忍者」。
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ぶっちゃけると?
いやなんてことないブルーリボンフライズさんのこのマイクロ マディソン ベイティス Micro Madison Baetis のパクリなんですけどね 笑。
彼らはグレーのスレッドを使ってのグレーのボディーなんですけど、
オレはそれを黒スレッドの黒ボディーにして、フックをカーブシャンクのTMC2487にしたくらいかな??
当然両方の色を現場で試してみたけどコロラド川では黒の方が効果的でした。
このフライのキモは?
やはりミラージュテンセルオパール Mirage Tinsel Opal に尽きると思いますな。
このキラキラと光るマテリアル、ひとつだけのキラキラ色ではなくてアングルでいろんなキラキラ色となる。それが緑だったり紫だったり赤だったり銀、金、、それが今までのマテリアルとの大きな違い。
サイズもラージ(太め)とスモール(細め)の2種類。
忍者はティムコ2487の18番に巻いているのですがラージでちょうどいいですね。
20番以下のパターンにはスモールを、それ以上はラージサイズがいいようです。
コロラド川は良いベイティス(コカゲロウ)のハッチがあって、実際にアダルトが出てくるのは午後2時頃なんですが、そんなベイティスハッチの予感がする朝一からランチタイムまでの午前中がこの忍者の出番。
でも午後になると全然効かなくなるのもこのフライの特長かな?コロラド川だけかな?
なんでか分からないけど、、
実際のベイティスイマージャーまたはニンフのサイズは22~24番なので忍者はちょっと大きめなのですが、そのオーバーサイズさとオパールティンセルの艶かしいきらめきがおサカナを誘うのでしょうか?この夏終盤から秋にかけての8月中盤から本当によく釣れました。
他のガイド達(8名ほど)にも試してもらったのですが、、
これほどガイド連中から高い評価を得たフライも最近は珍しい。
毎朝ガイドたちから「ジミー ニンジャおくれ」とせがまれ、試しに巻いておいた60本の忍者は最初の3日ほどでGone、、
おまえら お礼にウイスキーの一本でも持ってこいよな〜!そんな気配りのひとつも無いのがオレの仕事仲間なのです、みんなビンボーだし 笑。
オレ的に気に入っているファットくんとか働きアリというパターンはガイドの現場ではほとんど使われておりません、実際のところ。ファットくんは水面に張り付くような浮き方なのでゲスト様の目には見えにくいし、働きアリはドラッグをすぐにかけてしまうような流しかたしか出来ないゲスト様にはすぐに沈んでしまって、、
まぁ使い物にならないフライなのです、プロガイドの視点からだとね。
そこでこの忍者。
ガイド現場ではフライを2つ、3つ、一気に流すので8番前後の大きなストーンフライニンフから30cmほどの後ろに忍者を流すことになる。
ある程度ドラッグがかかってしまっても、ベイティスイマージャーというスイミング系の虫なのでそれもおサカナたちは受け入れてくれるし、ストライクインジケーターや大きなホッパーのおかげでゲスト様の目にも負担がかからない、ということでガイドチョイスになるのですね。
ティムコ2487の18番というフックも忍者の大きな利点、となっています。
ファインワイヤーのこのフック、実は4xティペットよりも弱いのです。
弱い と言うより柔らかいと言ったほうがいいかな?
忍者を川底の石や木にひっかけてしまっても4xテッペットだとテッペットが切れる前にフックが伸びてフライを無くすことがないのです。
だから新しいフライをわざわざ付け直すことも必要ないし、伸びてカーブがゆるくなったフックを手にとってヒーモスタットでグィと曲げ直してあげるだけですぐに釣り続行出来るのはボート操船で忙しいガイドにとっても助かるのです。
この事実を発見した後はオレは4xを使っていますが、他のガイドたちは3x、またまた2xに忍者を結んでいるとのこと、さすがアメリカン〜!それなら絶対にフックが曲がるよな 笑。
アッ 試してみたけど5xでは5xが切れますよ。
それとグィと曲げ直したティムコ2487の18番ですが、、
曲げ直した後でもちゃんと強度を保っていてくれていて曲げ直したところからポキっと折れることはありませんし、50cm以上のブラウンをもあげているところをみると、日本のものづくりの確かさ、同じ日本人としての誇りまでも感じさせてくれる素晴らしい品質だと言えるでしょう。ティムコ偉い!とここで言わせていただきます、いつもお世話になっております。
最後に、、
「忍者」というネーミングは?
オレはガイド時には日焼け止めとしてバフ Buff(日本でも買えますよ)で顔全体を覆っていて、それをみたガイド連中がジミーニンジャみたい、、と 笑。
コロラド川では他のショップのガイドたちもゲスト様をお連れして釣っていますが、アタリフライを多く持っているオレたちは当然釣れるおサカナ数も多くて、、
他のショップガイドの横でロッドを曲げていると他のゲストさんが「どんなフライを使っているの?」と聞いてきます。(ガイドさんは聞いてこない 笑)
そんなときにはフライに付いたニックネームで返すのが一番。
「ニンジャ〜」とオレのゲストさんが返せば、向こう側は「???」と。
だからオレたちのアタリフライには全部ニックネームという符牒が付いておりますな。
この川ではこの時期良いベイティスのハッチがあるんだよ、、
と耳にしたときにハッチもライズも何も無いようなときにこっそりと水面下50cmほどに流すとグッドサプライズが、、そんな忍者なのです。
フック:ティムコ2487 #18
スレッド:8/0 ブラック
ビード:タングステン ゴールド 2.0mm
ボディ:ブラックスレッドの上にXSサイズのゴールドワイヤーを3回転
ウイングケース:ミラージュテンセルオパール Mirage Tinsel Opal ラージサイズ
ソラックス:ジーロンダビング ベイティスオリーブ色
テール:パートリッジハックル 3~4本
巻き方はブルーリボンフライズさんのクレイグさんの動画をどうぞ。