日本にいる外国人インストラクターを見て思った、、

ベイル 3番リフト降り場にあるバーベキューが売りのワイルドウッドレストラン。
ベイルリゾーツが経営しているので無料のお水一杯でダラダラしていても全然O.K.なのが嬉しい。

最近、日本の山で外国人が外国人のためのスキー・スノーボードスクール またはガイドサービスやっていますよね。

スキー場によってそれぞれシステムが違う、と思うのですが、、

あれって日本では誰でも簡単に始められるものなのでしょうか?
スキー場に申請するのか?
スキー場に使用料を支払うのかな?
傷害保険加入はスキー場は義務付けているの?
どなたか?詳しい方、どうぞ教えてください。

アメリカの事しか知らないから、アメリカ(主にコロラド)ではど〜なっているのかをご紹介しましょう。

アメリカのほとんどのウィンターリゾートの山、スキー場は国有地、いわゆる国有林を管理するナショナルフォーレスト林野署(日本の農林水産省のようなものの一部署)から、
(そのほか、BLM国有地とか東海岸に多い私有地とかのケースもあるけど、今回はナショナルフォーレストだけに話しを絞って、、)

「アメリカ国民のためのリクリエーションのために」
連邦政府からスキー場運営会社に貸し出している。

その見返りとして、スキー場運営会社はリフト券の売り上げの一部3〜5%を林野署に使用料として支払わなければならない。林野署としては限りある木々を伐採しての収入より、毎年安定して収入を見込めるウィンターリゾートビジネスからの収入はとても嬉しい。

そして林野署の定めた規則で、国有林で安全にウィンタースポーツを楽しんで貰うために、必要としているお客さんにはスクールを通してのインストラクション 指導を提供しなくてはいけない義務を課している。

このスクールはスキー場運営者が運営管理しても良いし、他業者に委託しても良い。ユーザーに正しくて安全なウィンタースポーツの楽しみ方を誰かが教えてくれれば良い。
そしてスキー場運営者の決定で自営か?委託か?を決めることができる。

スクールがお金になることを知っているスキー場運営会社はほとんど自営していますな。
自営と委託スクールを一つのスキー場に入れているところはとても少ない、オレが知っているアメリカのメジャーな(ゲスト総数60万人以上)スキー場では皆無。
リフトが3,4本の小さなスキー場には委託スクールが1〜3校あるところもあるけど、とても稀。

アメリカ国内外に37のスキー場を経営している、ベイルリゾーツにとってスクールからの収益は決して無視出来ない程大きい。
全体の10%強の山関連の売上、収益はスクールから。
ちなみに山にあるレストランなどの飲食からの収益8%、レンタルや小売業 16%、リフト券が一番大きい割合 52%。
ベイルリゾーツ 山関連の売上だけで2,000億円超えているから、
スクールだけで200億円以上の売上、、😅 

なので、自分たちのスキー場に他のスクールは入れない。
ガイドサービスもダメ。
イギリスやドイツのスキーツアー会社のガイドサービスは昔、ちらほら見かけたけど、、今は出禁。(コロラドの場合)

(これもコロラドの話しだけど)1シーズンに1~3ツアーほどしかベイルに来ない日本からの旅行代理店主催のガイドサービスは?
まだまだ日本人ツアーは少ないからウエルカムモード。
オレは毎日 日本からのお客さんと一緒にベイルやビーバークリークを滑っている。
周りのアメリカ人ゲストやスクールのイントラたち みんな、日本のパウダーを滑ってみたいんだよね〜なんてニコニコと話しかけてきてくれる。
白馬バレーさんとかルスツさんとかのエピックパス(シーズンパス)の良好な提携関係もあるしね。

ベイルリゾーツにしろ、アルテラにしろ、パウダーにしろ、(みんな複数の山岳リゾートを所有経営している会社)
一つの会社が、リフトのみではなく、スクールも、山の中のレストランも、麓のホテルも、レンタルも、またまたは空港からスキー場までのバスまでも、み〜んな自前で経営している。

当然 儲けが太くなる。

ウィンターリゾート周辺のビジネスをコントロールして、
儲けを大きくして、
それを積極的にリゾートに再投資してお客さんに便利さと快適さを提供しつづけていくのがアメリカの山岳リゾートのビジネスモデルになりつつある。
そして良くなっていくウィンターリゾートにリピーターさんが毎年帰ってきてくれるようになりポジティブなスパイラルが生まれる。

ベイルリゾーツのような株式会社がその潤沢な資本力を有効に使い山岳リゾートビジネスを大きくしていくやり方と?

80〜90年代からの昔のやり方をビジネス規模が小さくともそのまま継続していくのと?

どちらがいいのでしょうね?

これを読んでいる人がどの立場の人か?スキー場の規模?で意見いろいろ別れると思うけど、、
オレはリフトとかゴンドラ、山の麓のセンターや宿泊設備などのお金が大きくかかるところは資金力がある大きな会社がカバーして、その周辺に個人や小さな会社がスパイスを効かせた小さなホテルやレストランやバー、各ショップが充実している、そんな江戸時代の活気のある城下町をイメージしてしまうのだけど、、時代劇の見過ぎですな、、😅

それではスクールは?
ゲスト総数が20万人を超えない小さなスキー場は委託形式が良いかも?
20万人以上受け入れている中大規模スキー場はスキー場運営会社がスクール経営をしっかりとやると良いかも?
でも増え続けるインバウンドゲストさんへの対応や、インストラクターの確保、SAJやSIAとの関係とか、、いろいろと面倒もありますよね、、

みなさんはどう思いますか?

(ベイルリゾーツは株式会社なので売上・収益などの数字は公にされています。
もしご興味があるかたはこちらの年次リポートをご覧ください、なかなか面白いですよ、その内容は。)

ベイル ライオンズヘッドにあるレンタルスキー屋さんのスキーテック。
スキーテックさんはベイルリゾーツに属していない昔からある個人経営のレンタル屋さん。
施設はボロボロな旧式なシステムだけど、質のいいレンタルスキーと良心的な料金設定、そしてフレンドリーなよく働くスタッフでリピーターをしっかりゲットしています。犬たちもいつもいるし🤣
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