海外からのゲストは雪の魅力だけで日本に来ているのか?

ヒルトンニセコビレッジ お部屋も温泉もとても良かったです。

前のトピックでも取り上げましたが、オレたちの周りの日本に滑りに行ったことのあるお友達たち(主にコロラド在住アメリカ人)はみんな日本へのスキー旅行 絶賛。

雪 多い。(雪質が重かったけど朝一番11時前までは全然大丈夫)
日本人 親切。(道を聞いたら手を引いて案内してくれた in 野沢)
サービス 丁寧。(チップも要らない)
温泉 ヤバイ。(山から帰ってきてからの楽しみ)
食べ物 もっとヤバイ。(ジミーは1週間で4キロ太る)

と、それぞれご感想を一生懸命に語ってくれるのですが、みんな最後は、、

「なんたって物価が安い!」
で締めくくる、、

豊富な雪、ジャパニーズおもてなし、何を食べても美味しい食事と飲み物、身体に染み入る温泉、、
それら全てがとてもリーズナブルなお値段で楽しめる。
所謂、価格以上のバリュー ガンガン、、
それが今の日本へのスキー旅行の魅力、と言えるのではないか。

良子ちゃん曰く、
アメリカ人が日本に行ってその海外旅行満足度を100とすると、
スキー場・雪上での体験はその中の30を占め、
あとはアメリカと違う文化に身を置く海外旅行の楽しみが70。
補足するに、70の内訳は、食べ物25、日本特有文化(電車などインフラ含む)25、おもてなしサービス20。

我々ファミリーの体験話で申し訳ないのですが、、

3シーズン前にメイ吉も一緒に家族3人で北海道(ニセコ、ルスツ、札幌)と長野(白馬バレーと野沢)そして東京を回ったことがあります。
北海道ではやっと視界が取れる程度まで雪が止まったのは4日間のうち合計2時間ほど。後は吹雪、メイ吉なぞはニセコで風に吹き飛ばされ、これはスキーじゃナイ!と山頂でスキーを脱いだ。オレは強風で我が子がドミノ倒しのように横倒しになったのと、よくこの強風でリフト動かしてんな〜とそのタフさに驚き、、
長野では例年以下の積雪量、2月なのに朝コチコチ昼グサグサの春スキーのようなコンディション、、八方尾根ゴンドラ乗り場では行列の中でタバコを吸っていたオーストラリア人に良子ちゃんがケンカを売り、メイ吉に突っ込んでくる日本人スノーボーダーをストックで跳ね飛ばし(その時はごめんね、、)野沢ではリフト乗り換え時に斜面を登らなくてはいけないというリフト設置デザインに文句をいう前に驚かされ、、

とスキー場では運悪く、いい経験ができなかったのですが、
一日券の値段がもともと安いからたとえコンディションが悪く11時前に山を降りたとしても勿体無いとは全然思わないし、山を降りてからのお食事や温泉を楽しんだり、そして日本にいるお友達にあったりしたりして、とっても楽しい時間をファミリーみんなで過ごせたのを覚えていて、、
またみんなで日本に滑りに行きたいね〜、と話しております。
(コロラドにいらっしゃってくれる日本人の方がいつもいるのでベイルを空けることは厳しいのですが、、)

というわけで我々の日本スキー旅行満足度は100点で大満足。
雪上での体験5点、しかし他の楽しみが95点以上、よって合計満足度100点以上となって、また行きたいね〜、との発言に繋がる。

でもこの満足度もその根底に「〜安いから〜」がある。
(これから日本のスキー場の悪口 言います。読んで気分を悪くする、と思うので読みたい方だけ読んでくださいね)

メイズ(行列仕切り)もなく雪の上にズラーッとだらしなく並ばせるだけのゴンドラやリフト乗り場、
改札窓口で奥に座っているオヤジにいちいち腕を伸ばしてリフト券を提示しなくてはいけない煩雑さ、
ゴンドラやリフトで割り込みをする外国人に注意一つもしない日本人スタッフ、
オレがまだ日本にいた80年代とまったく変わっていない老朽ゴンドラとリフト、
強風のため山頂付近のリフトは動かしていないのにも関わらず正規料金で売っているリフト券、
古いだけなら情緒があって良いけどメンテされていなく汚いだけの建造物、
あちこちに見かけるセンス0の醜い看板、
全然回ってこない、やっと来たと思ったら満員で乗れないスキー場循環バス、
寂れきって見るだけで気分暗くなる駅前、
デザイン統一性のかけらもない麓の街、、
こんなそんなを傍観しても、、
結局リフト券安いから、一日券がアメリカドル換算で$40前後だからシャ〜ないな、これで明日パウダーに当たったら大儲けだし〜、こんなもんでしょう、で落ち着く。

なんたっていまどき一日券$40前後なんて、、
先進国と言われている国ではあり得ない料金。
アメリカ80年代の価格、
バック to ザ フューチャーじゃないんだから、ドク 出てくるよ。

でも?
もし1日リフト券がアメリカのように15,000円以上でこの環境なら?
オレは怒るよ、間違いなく、、

そして日本に滑りに行くことはもうない、と思う。
だって支払うお金と受けるサービスの対価が釣り合わない、から。

だけどオレ達だけではなく、周りのアメリカ人はみんなまた日本に行きたい!と思っているのです。

知っていましたか?

オーストラリア人が冬季(日本では夏)お隣のニュージーランドに滑りに行くより日本に来た方が安くスキーを楽しめることを?

イギリス、ノルウェー、フィンランド人が飛行機に乗ってスイスやオーストリアの高級リゾートに行くよりも、日本まで飛んできた方が安くて雪もあたる可能性が高い、という事を?

なんてことない、彼らはお買い得商品を狙ってやってくるバーゲンハンターとも言えるのです。

去る90年代、アメリカのウィンターリゾートの様々な料金が上がってきて、それと同時に日本の雪量やスキー場などの情報が英語でネット上に拡散された。それまではコロラドに多く来ていたオーストラリア人やイギリス人がコロラドに来なくなったのを今でも覚えています。

そう彼らはコロラドに行くより、支払うお金でそれ以上楽しめる日本に行き始めたのです。

ヨーロッパやアメリカのトップウィンターリゾートのエレガントさはないけど、1度雪が降れば世界でも類を見ない雪量、
おいしい食事に、暖かくてやさしいホスピタリティ、
その全てを「格安」で楽しめることを外国人は良く知っているのです。

お天気や山のコンディションは毎日変わるもの、良いときもあれば悪いときもある、、
雪が夜 降って、翌朝 気持ちよく晴れ渡り、気持ちよくパウダーを楽しむことが出来る日もあれば、
雪が2週間ほど止まってしまい、日中の気温も上がり雪が溶け、それが夜間に凍ってしまって翌日はアイスバーン、、なんてことも。
それはアメリカ、カナダでも、ヨーロッパでも、日本でも同じ事。

それならば何をするにもお金がかかるインフレ絶好調な欧米リゾートよりも日本に行こう、デフレでなんでも安めだし、雪当たればでかいし!、、という考え方ですな。

オレがこのブログで言いたいのは
「インバウンドのスキーヤー&スノーボーダーが確実に増えているけど、それは日本が誇るパウダーやリゾート業関係者たちの暖かいホスピタリティーだけのものではない。
彼らは日本リゾートの低価格にも惹かれてやって来るのもひとつの事実。」

これからしばらくは、全ての日本リゾートの料金が欧米並みに急激に高価格になることは無い、と思う。(ニセコ、ルスツの高級宿泊設備は別だけど)
インバウンドが増えた、、と言ってもまだまだ国内の日本人ゲストさまが山に来てくれてなんぼ、、のところがあるから料金をいきなり2倍3倍にする、ということはできない。

現状の日本と海外の経済の状況を鑑みると、
まだこれからもインバウンドゲストたちは日本のウィンターリゾートを廉価で楽しむことが出来る、わけで。

これからも日本に滑りに来るインバウンドゲストは減らない、
いやこれからも確実に増えて来る。
日本がデフレから脱出しない限り、日本が先進国なみの国民総所得を得ないかぎり、他の国々が日本より早いペースで経済成長しているかぎり、日本国民が海外に出てその物価の高さに驚いているかぎり、なんでコンビニのコーヒーが1杯100円で牛丼が380円と安いんだろう?と逆に不思議に思わないかぎり、、

この状況が良いのか?悪いのか?

オレ的には海外スキー旅行の費用にビビらず、気軽に海外に滑りに出かける日本人ウィンタースポーツ愛好者が増えてもらいたいな〜、もっともっと、、

ゴンドラ待ちも楽しい仲間たちと一緒だったら気にならない?
パウダースキー メイ吉の方がお上手。
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“海外からのゲストは雪の魅力だけで日本に来ているのか?” への6件の返信

  1.  視点を変えて、冷静に考えるとその通りですね。

     日本ではサービスに対するコスト意識が水と同じように、まだまだお金がかからないとものと考えている。

    1. サービスを提供する人が一番お金かかるのに、、ですよね!
      コメントありがとうございます!

  2. ”日本凄い”が増えてるけど、スキーも又、バブルの夢を引きずってってはダメですね。
    インバウンド増えてる背景、考えさせられます。
    ありがとうございます。

    1. ブログ読んでいただいて恐縮です。コメントありがとうございました!

  3. 基本的に収入が低い、そのバランスだとリフトの価格はいまでも高く感じるんです。家族でいけば
    ディズニーランドに行くのと変わらない費用です。それなら飛行機乗っても安い!ディズニーランドに行くんです。スキー、スノーボードはそれ以外にも道具費用がさらにかかります日本だと高い遊びになっちゃうんです。だから施設もお金をかけない!地方では圧雪なども控えてパウダーバーンとか言ってます(笑)ようは燃料費節約です。私も世界中まわりましたから違いはわかりますが日本のeconomic合わせるとこれが無難であり、限界なんでしょう。だから余計、費用とれるインバンドに期待してそれに合わせた施設になってます。アメリカからみれば安いでしょうが?地元のひとにとってはニセコもルスツも高額なスキー場なんです😢

    1. コメントありがとうございました。スキーはお金がなにかとお金がかかる遊びですよね。

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