アメリカ モンタナ州ビッグホーン川 じみチャンネル90

いやいや、久々のブログ投稿ですな、、

アメリカ山岳部、モンタナ州やアイダホ州、ワイオミング州そしてコロラド州には鱒、トラウト達が沢山いる素晴らしい川が多くあります。

昔は良かった、、なんて言いたくはないけど、
1980年後半から1994年までは、所謂 バブル期ですね、それこそ多くの日本人フライフィッシャーマン、そして女性も、モンタナ州に毎夏来ていたんですよ〜。それこそ100〜150名くらいは?

マァ昨今の円安やコロナ事情、アメリカのインフレによる諸経費の爆発的な値上がり、、そしてここ30年ほど経済が足踏み状態の日本とのギャップを考えるとおいそれと気軽にモンタナまでロッドを振りに行こうか、、と考える方が多くはいない、ようで。

でも日本人フライフィッシャーマンにアメリカでの楽しいフライフィッシングを是非知って頂きたい!と常々思っております。

アメリカでは80年代に各地で始まったキャッチ&リリース策が功を奏し、
サカナが良く釣れるとその川にヒトが集まり、
ヒトが集まるとお金も集まる、、
と言うビジネスモデルが形成され、
そしてその資源であるサカナは保護すべきだ!
となおさらキャッチ&リリースが奨励され、サカナがもっと増えて、、ポジティブなスパイラル その後はもう↑↑(アゲアゲとお読みくださいませ)

しかし、そんなサカナ=ビジネス、は小さな地方自治体、町や村レベルのことで、、

例えばその上流にある60年前の1960年代に建設されたダムが壊れた、または壊れそう、となると??
サカナがどうのこうのというレベルより下流に住む人々の生活が当然重要視されるわけで、、
そうなると地方より連邦政府の政策が優先され修理に取り掛かる、、当たり前なんですけど。

ダムを修復するために貯水湖の水を抜き、下流は大増水、、
その次のシーズンは雪少なくて水量少しの減水、、
その次のシーズンは直したと思ったダムが調子悪くてのまた大増水、、

そんなことを4,5回繰り返すと??

サカナ減ります、、

その実例がビッグホーン川。

20数年前はアメリカ西部を代表する素晴らしいトラウト ウォーターとして賑わっていた。
(その頃の様子を伺うことが出来るオレが2004年に作ったビデオはこちら

3年前の2019年の秋、水量も落ち着いてサカナも戻ってきた、と聞いたビッグホーン、オレ一人で釣って見た、、
(そのビデオはこちら
なんたって良子ちゃんが(結婚前に)初めてフライフィッシングなるものをやってみて最初に釣り上げたのが48cmブラウン、、と言うほどの実力のある川だった。

結果、全然ダメ、、

そして今シーズン2022年、ビッグホーンに行ったお客さんやガイド連中からの情報によると、なんでも釣りは良くなっているらしい、、

ヨシ、それなら3年振りにまた行ってみよう!と今回はメイ吉のイエローストーンでの夏キャンプに合わせてファミリーみんなで。

今回は3日間釣って見ました。
1番の印象はサカナは確かに増えているけど虫がまだまだ少ない、、
この時期にハッチするはずのベイティスやペールモーニングダンそしてカディスが少ない、少なすぎる、、

コロラドの地元を流れる川のいくつかはサカナが少なくなってしまって地元アングラーやショップ、釣りクラブから相談を受ける事があるんだけど、この数年はサカナよりもその川に生息する虫、そしてその量、に注目するようになった。

考えるに、レインボーやブラウンなどのトラウト達はなかなかにタフ、だと思う。多少の環境変化にも対応してサバイブしている。
しかし同じエコシステムに生息する小さな小さな虫たちは環境の変化に弱い、サカナよりも弱い、、
サカナたちのゴハンになる水生昆虫がいなければ、そりゃサカナも増えないし大きくもならないよな。

目をこらして水面を見なければ見えない小さな虫たちを守って、増やしていくためには?

そんなことを考えながら毎日川に出ています。
いやなに、簡単に大きなサカナを釣り上げたい、、単純な動機なんですけどね😆

(最近全くやっていないじみチャンネルも90回を迎えていて自分でもびっくりポン!なのです。)

秋の釣りロードトリップ終了

つい先程、秋の釣りロードトリップから無事に帰宅。

当初はビッグホーンだけ4日釣って、サッとフリスコの家に帰ってくるつもりでしたが、、残念ながらビッグホーンでの釣りが良くなかったので、さらに西に足を延ばしてのマディソン、、マディソンではキャンパーのオーちゃんがフッ飛ぶのではないか?と思うほどのウインドストームで一日だけは釣りもせずにオーちゃん内でジッと待機(この日はモンタナ州とワイオミング州の一部の道路が強風のために閉鎖された程)しましたがそれ以外は毎日良く釣っていました。

ロングドライブがあまり好きではないオレは運転していると疲れてしまって集中力も途切れてしまうので一日で走れる距離を300マイル 480キロ前後に制限しているからゆっくりペースで全然前に進まない、、のが時々自分でも嫌になる、、アメリカ人は本当にロングドライブに強い!というか子供の頃からロードトリップに慣らされているからだろうな、、彼らは一日で1,000キロは走る!それをメイ吉のお友達のおかーさん達でも当たり前のように、、

マァ当たり前の事だけど、事故らない、事故に巻き込まれない、をモットーにコロラド、ワイオミング、モンタナ、アイダホ、ワイオミングそしてコロラドと大きなループを描くような釣りドライブでした。全走行距離2,580キロ。10月4日に出発したので13日間フラフラしていましたな、、運転していたのは5日間、釣りは7日、お天気待機が1日。

マディソンの後にアイダホのヘンリーズフォークやサウスフォークも釣ろうかな?と思いましたが生憎 降雪強風注意報が発令されていて3日ほどは悪天候で何も出来そうも無く、、今回はパス。10月は7〜9月に比べて天気が荒れる時があるのでそこに気を使います。アメリカ西部の7〜9月はほとんど毎日同じ安定した天候でお天気予報なぞ見もしないのですが、、10月は安定しないな〜。

オレの(小さな)夢は5月から10月までの半年、ハッチを追っていろんな川を無計画に釣り歩く事。今はまだメイ吉が小さいのでそれが出来ませんがメイ吉が家を出たら良子ちゃんと一緒にキャンパーとボートを引っ張ってアメリカ西部を釣り歩きたい!と思っているのです。

このようなキャンパーに寝泊まりして自炊をしてしながらの旅行はガソリン代、キャンプ場使用料、食費にお酒代、釣りのライセンス、ボートトレイラーのシャトル代、ラインやフライ等の細かい釣り備品等などでなんだかんだで一日平均1万円くらいかかるのかな? と言うことは6カ月180日フラフラすると180万円は必要になる単純計算で、、まずはその資金を用意していこう!と家に帰って来るなり、もうまたの釣り旅行の事を考えている自分に自分で呆れております、、

でも釣りガイドのお仕事もとても楽しいし、釣りロードトリップもしたいし、、何歳まで元気に川に立てるか?分からないけど後 幾つの釣りシーズンを楽しめるか?を考えると全然シーズン数が少なくてちょっと焦るのも事実なのです。

ミズーリ川 モンタナ州 じみチャンネル81

じみチャンネル、久々!でございますな、、
夏の本業である釣りガイド仕事が始まってしまうと、ゲスト様の面倒を見ているのが精一杯でビデオを撮っている暇がない、、ことに気づき、、

メイ吉のイエローストーン国立公園でのサマーキャンプにかこつけて、キャンプの前後に我々の釣り旅行も付け加えてそこでじみチャンネルを撮ろうか?と思いましたが、、、
最初の釣り場は流れが早く、ボ〜っとしているとチコちゃんに怒られるばかりではなくところどころにある岩(まぁその岩裏がホットスポットでもあるのですが)に激突してしまうマディソン川での釣り、、ボートを操船しながらのビデオ撮りは出来るはずもなく、、

マディソンの後に4時間かけて移動してきたモンタナ州のちょうど真ん中にを流れるミズーリ川。
ここは一言で言うと?

「流れている湖」

ボートのスピードを流れと合わせると、流れるフライがピタッと流れに乗って湖でキャストしているような錯覚。しかし、川の真ん中は流れがしっかりあってそこではボートをその場に止めることが出来ずに下流にもっていかれるほど。川幅が100メートル強あるし、ザワザワと流れる急流がないためそのコシの強い流れを視認することがむずかしい。

ウエーディングをしようとすると5歩も進めばもう胸まで水が来てしまう。ウエーディングで楽しめるポイントはそこかしこにあるけど、アイダホ州のヘンリーズフォークのように歩いて対岸に渡ることは出来ない。
動いている湖のような変化のない流れでも注視するとやはり早い流れと遅い流れが交わるシームがあったり、密集している藻と藻の間にちょっと深いポケットがあったりして、ポイントはちゃんとある。地元のガイドたちは毎日そこをドリフトしているのでそのポイントを丁寧に突いてくる。(それをオレは横目で見させていただいてポイントを盗んでいるのですが、、今回も3、4箇所、エッ ここにおサカナがいるんだ〜、という新しい発見がありました)

見た目はゆっくり、実は粘り強い流れのホルター湖下のミズーリ川。
そんな強い流れの中で育っているレインボーたちはみんなトルクたっぷりの強さ。
フッキング後のファーストランは無理に止めようとすると3xティッペットでも一瞬で切られ、
#16, #18サイズの針はほぼ全部伸ばされる、、(でも#20以下だとフックが全部食いこんで口と一体化する感じで逆に伸ばされなかった)
5xティッペットはできれば使いたくない、、
1m前後のジャンプは当たり前、、
良子ちゃんはフッキングした後、自分のラインからロッド3本分離れたところでジャンプするレインボーを見て、あっ そこで違うサカナがジャンプした〜!と言っておりました。
それが自分のレインボーと知らずに、、

8月第1週は、トライコ、カディス、ミッジ、ペールモーニングダンそしてベイティスもみな一斉にハッチする混成ハッチ。
気に入った虫だけをセレクティブに丁寧に捕食しているレインボーもいれば、トライコのスピナー、それもスピナー一匹づつ食べているのではなくてズズズッ〜と一気にまとめて5~10匹ほどのスピナーをすすりこんでいるレインボー、かと思えば#14の働きアリに出てきたり、働きアリの40cm下につけた#22ジブラミッジのドロッパーを食べてくれたり、ライズが無いところから#8ホッパーにバーンと出たり、ニンフをボートからボ〜ッと流していても突然ストライクするし、、、とレインボーらしくそれぞれ個性豊かなおサカナがいるので、自分が好きな釣り方で一日中楽しめるミズーリ。
ガイドさん達を見ていてもゲスト様の希望通り小さいドライを丁寧に流しているボートもあれば、大きなドライを投げているボートも、そして一番多いのはビギナーでも楽しめるインジケーター付きのニンフで本流流し、、

太マッチョな体格をフルに使ってのファイトはミニスティールヘッド。
アァこれが本来のレインボー釣りの楽しみなんだな〜 と、、
ミズーリの愛称は Big Mo ビッグモー。
大きな青空の下、大きな川で、大きくて元気いっぱいなレインボーをのびのび釣ることが出来るミズーリ。
日本からは遠いディスティネーションですが日本のフライフィッシャーに是非一度来ていただきたい、そんな川です。